掛軸について



掛軸とは、書や日本画などを裂地(きれじ)で表装し、床の間などに掛けて

鑑賞するものである。 とされています。

伝統的な掛軸もありつつ、現代においては書や日本画に限らず、

現代アート、イラストやグラフィックスなどの様々な作品が掛軸や巻物に表装され、

床の間に限らない空間を演出する作品となり、とても身近なものとなっています。

皆さんも書やアート、また納経軸を掛軸へ表装したい場合があるかと思います。


その際に重要となる、表具店の選び方や費用についてまとめましたので、

ぜひ参考にしてみて下さい。

表具店の選び方



良い表具店を見分けるには大きく分けて2つの目安があります。


● 掛軸専門店であるかどうか

よくある事ですがお店が掛軸や額の表装、額装だけではなく、襖や建具、

はたまた大工工事まで行っている、などのお店は自社での製造をしていない場合が多くあります。

そのお店が表具店に表装に出すという事になるかと思いますが、その先の表具店が

どのようなお店かは分からないですよね。

表具店によっては一人の責任者がいて、ほとんどの作業はアルバイトやパートの方が

何のこだわりも無くやっているようなケースもあります。

その点、掛軸製造が専門であれば一定の技術の保証はされていますから安心です。

下に詳しく書いてありますが、せめて依頼する表具店の仕事を見ておきたいところです。


● 表具店主体ではなくお客側主体であるかどうか

こちらもたまに聞く話なのですが、納経軸などを表具店におまかせでお願いしてしまい

思っていた表装と違った、という場合があります。

表具店にとっては数ある掛軸の中の一幅ですが、依頼する側としては次に依頼することが

あるかどうかもわからない、一生に一度の表装かもしれないですよね。

気に入らなければやり直せば良いという考え方もありますが、費用も本来の2倍

かかりますし現実的ではありません。

このような事を理解している、お客側の意見や不安な事をしっかりと聞いてくれる

表具店を探すと良いでしょう。

費用の目安



掛軸、額は一般的に高額なイメージを持たれる方が多いかと思います。

どうして高額な物かと考えてみますと、例えば掛軸の場合は大きく分けて本紙(画の価値)の部分と

掛軸に表装する費用の部分の二つに分ける事が出来ます。

多くの方はその画に魅力を感じて購入する場合が殆どだと思います。

掛軸全体の費用の比率を考えても、実は表装自体にはそこまで高額な費用はかからないのです。


では再表装の場合はどうでしょうか。

掛軸の分解から始まり、また新たな表具が施されて実際に床の間などに

掛ける事が出来るようになるまで時間が掛かります。

しかしここで時間をかけて丁寧に作業を行えば、必ず仕上がりの美しい掛軸を

手にする事が出来ます。

長くかかる分、そして作業の工程、難易度が高い程費用も高くなってしまいます。




実際の費用



表装の費用は表具店によって様々ですが、新規の表装で一般的な書などに使用される半切(35cm幅)の

本紙で普通レベルの正絹(シルク)の裂地を使用した場合、大都市では7万円ほどが相場のようです。

納経軸では表装の形態が本佛表装となり、三十三ヶ所のまくりの幅で8万円、

八十八ヶ所では9万円程ではないでしょうか。

こちらに高品質な桐箱を1万円程で購入し、それに消費税を加えた金額がひとつの目安と

なります。

もちろん裂地の種類を金箔入りなどの良い物にしたり、逆に綿素材のリーズナブルなもの

へ変更する事により、費用は大きく変わりますので一概には言えませんが、

この金額よりも異常に高かったり安かったりする場合は少し心配です。


高いからといって細かな所まで気配りのされた掛軸とは限りません。高いお金を払って

自己満足になってしまうのも良い結果とは言えません。

逆に安すぎる場合は出費が少なくてありがたいのですが、手間をかけて糊での裏打ちを

していればどうしても費用がかかりますし、良い裂地は良い材料を使っているため

5万円まで掛からないで出来てしまうような物は、将来的に再表装や修復が不可能か

非常に困難な表装の方法である事が予想されます。


再表装の場合、例えば古い掛軸の修復には、数日の作業では終わらない修復が必要な

ものも多くあります。

こちらに関しては価格への影響は免れませんので、表具店と相談することになります。

費用に関しては古い掛軸からの解体と本紙の洗浄が、表装の費用に上乗せされる形となりますが、

新規表装の費用の1.5倍、解体が非常に困難な場合は2倍程度だと感じています。

他には特殊な紙での作品や、特に大きなサイズの作品も表装に時間と費用がかかります。


表装を依頼する前にはしっかりと、納期と費用、そして仕様を確認して下さい。

できたらその表具店が表装した掛軸の細かな所(柄の歪みの無さ、裂地の継ぎ目の均一さ、

スジ廻しの均一さ、掛け紐や風帯の処理、軸先の左右の出方)を見ることができれば、

知識のあまり無い方でも最終的にどの程度のものが完成するか、予想が出来るかと思います。


表装は掛軸が完成してからも、修理などで何かと関わりがある場合があります。

少しでも不安な事があるような場合には、わからない事や不安に思っている点を何でも

相談する事が大切です。


表装に関して「おまかせ」で受注する、という昔ながらの表具店主体の何とも

微妙な風潮がありますが、良い表具店は納得するまで説明してくれるはずです。

特に費用、仕様、裂地はしっかりと相談しましょう。


五番館について



掛軸の表装、額装、巻物の製作、古書画などの修復を手掛ける。

技術には定評があり、全国の有名なギャラリー、画廊、百貨店からの依頼を受け、

それらを確実にこなしています。

著名な作家の方や、クリエーターの方からのご依頼も多数頂いており、信頼と実績があります。

必要なところには必要な時間、手間をしっかりとかけ、費用を抑えられるところには

問題の無い範囲で賢く低価格を実現します。

「大切な物なんだけれど、そこまでのお金は掛けられない」

「これくらいの予算で、一定以上のクオリティを保ったものを作って欲しい」

このようなお話やご相談を多く頂きます。

もちろん昔ながらの手作業での工法も得意分野としています。

五番館の掛軸の優れているところは、

「卓越した職人が全ての材料と工程に拘りを持って表装をしている。」

というところにあると思っています。

それぞれの作業を別の人間が担当して掛軸を作った場合にありがちな

粗雑、曖昧な仕上がりを回避して、何処を見ても仕上がりの良い掛軸を完成させます。


丁寧な打ち合わせを行い、大切な作品の魅力を最大限に引き立てて、

必ず満足頂ける仕上がりを保証します。

書作品や日本画などの一般表装、納経軸本仏表装や簡単な修理などは

お電話やメールでのお問い合わせにてお見積りが可能です。

再表装、修理や、その他の表装に関しては、本紙の状態から掛軸に仕立てるまでを

一度シミュレーションするために作品を拝見し、まずお見積りをさせて頂いております。


五番館の表装は、同じ作品を十数年後、数十年後に再度新しく表装(再表装)、

仕立て直しとして表装をする時の事を考えています。

いずれ訪れるその時の為にも、作品本紙の状態を出来るだけ保てているように、

今からしっかりと表装することが大切だと思っています。


株式会社 五番館

〒500-8384

岐阜県岐阜市薮田南5-16-28

Tel 058-272-0005

Fax 058-272-0019

事業内容 掛軸製作、軸装、額装、古書画修復

設立 昭和60年6月 (創業 昭和48年4月)



昭和48年 岐阜市長住町にて美術商として開業

昭和54年 岐阜市薮田に移転し店舗完成

昭和60年 資本金1000万円 掛軸表装会社設立

昭和62年 岐阜市須賀に表装部門を新設

平成 5年 岐阜市薮田に表装部門を移転し工房完成

平成10年 創業25周年を記念しニューヨーク・ソーホーにてギャラリーを一年間展開

平成11年 会社新社屋完成

平成12年 社屋に隣接した新工房完成