五番館へのご依頼方法① 納経軸の表装

こんにちは。五番館の池田です。


先日、広島県のお客様より納経軸表装のご依頼を頂きました。

何度かお客様とやり取りをさせて頂きましたので、

今回は五番館への表装のご依頼方法をご紹介したいと思います。


まずは皆さんが各霊場巡拝の旅を無事に終えられた事を心よりお祝い申し上げます。



さて、納経軸の表装に関して、疑問に思われる事が何点かあるかと思います。


・自分の納経軸に合う裂地はどのようなもの?

・どのような掛軸にしたらいい?

・どのくらいの予算が必要?

・しっかりとした掛軸にしてほしい   など...



どのように進めていけばよいのか、その辺りをご説明します。


まず、どのような掛軸にしたいのか。自分自身のイメージを膨らませてみて下さい。

ご自宅の床の間に掛かっている状況を想像した時にどんな色の掛軸がかかっていますか?

はい、まず掛軸に使う裂地の色味から決めていくのが良いと思います。

どのような色味の裂地があるのかは、五番館のホームページで確認できます。

本佛表装、巡礼用納経軸

本佛表装、巡礼用納経軸の一覧。五番館へのご依頼方法② 納経軸の表装 - こんにちは。五番館の池田です。先日より、広島県のお客様より納経軸表装のご依頼を頂いております。さて、前回ではお客様より裂地が決まったとのご連絡を頂きましたので、早速、納経軸の裏打ちから表装の作業を進めていきます。基本的な流れは...1. 納経軸の裏打ち(1回目の裏打ち)2. 裂地を納経軸に継いでいく3. 中裏打ち(2回目の裏打ち)4. 耳切り(裂地の縁の部分を切り揃えて折り返す)5. 総裏打ち(3回目の裏打ち)6. 仕上げ(天地の棒や飾りを取り付ける)7. 最終仕上げ(風帯を取り付ける)8. 桐箱に収納する9. お客様へご連絡してお渡し、です。順調に作業を進めておおよそ1ヶ月程度で完成します。法要などでのご使用の予定などでお急ぎの場合には、出来るだけ間に合うように努力致しますので遠慮なくご相談下さい。皆さんよくご心配されるのですが、急いだからといって、通常納期の表装と遜色はありません。時間をかけなければいけない箇所は短縮する事は出来ません。短縮出来るのは、本来であれば他のお客様のご依頼分と同時進行する工程を単独で次の工程へ進めたり、桐箱の手配を事前にしておく、くらいです。ですので実際にはそんなに早く出来上がる事は無いのですね。そこは五番館のこだわりですのでご安心下さい。作業が進みスジ廻しという白と紺のラインが入りました。

五番館 - GOBANKAN -


いつも裂地の雰囲気で迷われている方にお伝えしていることなのですが、

ご自身の納経軸の中央の画の色合いと、裂地の色を同色系にすると

バランスの良い仕上りとなります。


その次はこのくらいまでなら掛けてもいいかな、というところでご予算と相談して下さい。

使用する裂地によって価格が大きく変わってきたりしますので、

1つに絞るのが難しいかと思いますが、ご自身の感覚に自信を持って決めて下さい。


こちらのページでもご案内をしておりますが、五番館の納経軸の表装は

真の行と呼ばれる本格的な本佛表装です。 長期の使用を想定した三枚裏仕様で、軸頭や金具などの装飾品は 劣化の少ない日本製の本金金軸を使用しております。

間違いのない高品質な掛軸を作りますのでご安心下さい。


また、その他の不明点については、お気軽にメール、SNS、お電話などで

しっかりとお答えさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。


話を戻しますと、SNS経由でご相談を頂いた後に納経軸を送って頂きました。

SNSやメールでは主に雰囲気やご予算のご相談に回答を差し上げたり、

実際に裂地の見本をお送りしたり、などのやり取りが多くなります。


とても大切な納経軸ですので、到着しましたらなるべく早く

お客様へご連絡を差し上げるように心がけています。



送って頂いた納経軸へ、候補にあがっている裂地を合わせてみます。



これはどちらも良いですね。

上の茶色とベージュ系の裂地は仏様の法衣の色と合っていますし、

下の紺色とグリーン系の裂地は光背の色と合っていますね。


これはいつも迷われている方にお伝えしたりしていますが、納経軸の画の色合いと

裂地の色を合わせていくと、比較的バランスの良い仕上りになります。


数枚写真を撮影してメールやスマホなどへお送りします。

既に完成品のように見えますが、今は納経軸の上に裂地を置いている状態です。



さて、今回のお客様、色々と考えられた結果、

外縁(一番外の大きい裂地)の裂地は上の写真の正絹二丁上遠州(蜀江)で決定しました。


裂地のおおよそのイメージは五番館のホームページで確認出来ます。

また、ご予算から裂地を選ぶ事もできます。


外縁が決まりましたら、次は中縁(外縁と本紙の間の細めの裂地)の裂地を選んでいきます。


五番館では雰囲気の良いように、選ばれた外縁に対して相性の良い中縁を

ご用意しておりますので、おまかせ頂いても良い仕上りになります。


今回お客様、シックな雰囲気をご希望との事ですので、中縁もこだわって

茶色の雲模様とグレーの唐草模様を合わせてみます。



実際に使用する材料で合わせますので、イメージしやすいかと思います。



その後、何度かやり取りをさせて頂きまして、

数日後、裂地が決まったとのご連絡を頂きました。



※ 納経軸以外の表装は?

今回の記事では納経軸表装のご案内ですが、水墨画や書の表装でも基本的に

お話しさせて頂くやりとりは同じです。

表装形態が変り、裂地も佛表装用のものとは違ってきますが、

正絹の美しい裂地やリーズナブルな裂地など、多くの種類からお選び頂けます。




その②に続きます。




表装、額装、修復の五番館

五番館ではご予算に応じた表装、修復を承っております。


工房、事務所の所在地

〒500-8384 岐阜県岐阜市薮田南5-16-28

表装、再表装に関することはメールやお電話でお気軽にお問い合わせください。

TEL 058-272-0005 E-mail 5@gobankan.com

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